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悪党
МЕРЗАВЕЦ

[「ソビエト映画の全貌'91」パンフレットより転載]

[かいせつ]

 これが日本初公開と云うアゼルバイジャン映画の最新作である。
 度を越したお人良しで皆からバカにされていた男が、性格を一変させ大胆不敵に立ちまわり、やがては企業のボスにまで出世してゆく様を、ユーモアと調刺を混じえて描いたファンタスティック・コメディー。近年、流行のペレストロイカの現状を椰楡するシーンも登場する。
 ヴァギフ・ムスタファエフ監督は、「ふたりの駅」「持参金のない娘」でおなじみのエリダル・リャザーノフ監督に師事して、モスクワの高等監督コースを修了したばかりで、この作品が長篇デビュー作である。主役のマムカ・キカレイシヴィリも、グルジア出身の舞台俳優で、映画初出演。脚本のラミズ・ファタリエフは、これ迄に20本に及ぶシナリオを書いたベテランで、'88年よりアゼルバイジャン映画スタジオの所長でもある。

[あらすじ]
 ハッタムは善良で優しく、誠実で純真な青年。彼はお人良し故に周囲の人々から馬鹿にされたりして散々な目にあう。夫の将来に希望が持てぬ妻からも離婚され、今は独り身。 今日はハッタムの勤めるレモネード工場に、放送局の記者がペレストロイカの進行に関する取材にやって来た。記者の口車に乗った彼は有りのままを、つまり、ペレストロイカなど全く行われていないことを喋ってしまう。それでなくとも、生真面目なハッタムは、今や綱紀も乱れた工場内で皆からうとまれていたので、すぐ衆議一決、首にされてしまう。
 そんな折、彼は、手すさびに作った打ち出し細工を金属細工工場長のガザンファールに認められ、その工場に採用された。彼の作る"小便小僧"は飛ぶように売れ、やがてハッタムは職長から工場長へと、とんとん拍子に出世する。しかし、その間、彼は金品着服からにせ物作りに至るまで、ありとあらゆる不正をおぼえ、すっかり悪党へ変身していった……。

[スタジオ/製作年] アゼルバイジャンフィルム・1988年製作

[スタッフ]
脚本:ラミズ・ファタリエフ
脚本・監督:ヴァギフ・ムスタファエフ
撮影:アレクサンドル・イリホフスキー
美術:ラフィク・ナシロフ

[キャスト]
ハッタム:マムカ・キカレイシヴィリ
ガザンファール:ガサナガ・トゥラボフ
娘:ラリーサ・ボロージナ
所長:ガムレト・ハニザーデ

[ジャンル] 長編劇映画
[サイズ] 35mm / スタンダード / カラー
[上映時間] 1時間35分

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