[かいせつ]
女性監督のヴェラ・ストローエワによる、ボリショイ劇場創立175周年を記念して作られた音楽映画で、当時のソビエトが誇るオペラ、バレエなどのベスト・メンバーで演じられた。
日本では初公開当時、かなりのヒット作となり、なかでも、映画の中で歌われたロシア民謡『黒い瞳』は昭和30年代以降、歌声喫茶や若者たちの集まりでよく歌われ、長く記憶されることとなった。 |
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[あらすじ]
田舎からモスクワ見物にやってきたコルホーズの一団が、ボリショイ劇場を訪れる。そこで、オペラやバレエを観賞するが、それは、まずボロディンのオペラ『イーゴリ公』を歌うバスのピロゴフの圧倒的な声量で始まる。
そして、テノールのコズロフスキーがチャイコフスキーの『エフゲニー・オネーギン』からオネーギンのアリアを、メツォソプラノのマクサコーワが民謡『黒い瞳』を、ダヴィードワが労働歌を歌う。
さらに、プリセツカヤとセミョーノワが踊る『白鳥の湖』とウラノワの『ロメオとジュリエット』の2大バレエ。グリンカのオペラ『イワン・スサーニン』。などロシアが誇るきらびやかなクラシック芸術の数々が紹介される。
一方、見物のコルホーズ員のひとりの若い娘が、ひょんなことからの見事な声が認められて、モスクフ音楽院の入学を許されることになるのだった。
◎挿入される名曲・名場面
ボロディンのオペラ「イーゴリ公」第2幕より
イーゴリ公のアリア『わが魂に憩いなく』…アレクサンドル・ピロゴフ(バス)
チャイコフスキーのオペラ「エフゲニー・オネーギン」第2幕より
レンスキーのアリア『いずこへ流れ去りしか』…イワン・セミョノヴィチ・コズロフスキー(テノール)
プロコフィエフのバレエ「ロメオとジュリエット」より
『愛の踊り』『騎士たちの踊り』…ガリーナ・ウラノワ(ジュリエット)
チャイコフスキーのバレエ「白鳥の湖」より
『パ・ド・ドゥ』…プリセツカヤ(オデット)/セミョーノワ(ジークフリート) |
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[スタジオ/製作年] モスフイルム・1952年製作 |
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[スタッフ]
監督:ヴェラ・ストローエワ
製作:V・ツィルギラーゼ
舞台監督:J・マクシメンコ
撮影: M・ギンデン
V・ニコラーエフ
美術:I・シピネーリ
P・キセリョフ
E・.セルガーノフ
録音:B・ヴォーリスキィ
演奏: ボリショイ劇場管弦楽団・合唱団
国立ヴォロネジ人民合唱団
指揮:A・メリク=パシャーエフ
J・フェイエル
V・ネボーリジン |
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[キャスト]
アレクサンドル・ピロゴフ
イワン・セミョノヴィチ・コズロフスキー
マクサコーワ
マヤ・プリセツカヤ
マリーナ・セミョーノワ
ガリーナ・ウラノワ |
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[ジャンル] 長編音楽映画
[サイズ] 35mm / カラー
[日本公開年・配給] 1953/8/9 ・松竹
[DVD] DVD=DLVC-1045「ボリショイ黄金期の芸術家たち」 ドリームライフ(2000/4/25発売)
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