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ボリス・ゴドノフ
Boris Godunov

[かいせつ]
 原作は、1824年から25年にかけて執筆されたプーシンキンの史劇。当時、プーシキンは友人にあてた手紙で無神論に共鳴していることを告白して、母方の領地ミハイロフスコエに追放されていたが、ここでシェークスピアの戯曲を読みふけり、その影響のもとで「ボリス・ゴドノフ」を完成させた。しかし、政治的な理由でなかなか公刊されず、一部を削除した初版が1831年に出た。
 ロシア国民音楽派"5人組"のひとり、ムスルグスキーは、このプーシキンの戯曲とカラムジンの「ロシア帝国史」をもとに自身の台本によるオペラ「ボリス・ゴドノフ」を1868年から69年にかけて作曲した。
 地方地主の家に生まれ、下級官吏として生計を立てながら作曲を続けたムソルグスキーは、音楽家として、皇帝による専制政治と戦うためには、ロシアに根ざした音楽よって、生きた人間を描き、民衆に真実を語らねばならない、と考えていた。「ボリス・ゴドノフ」は、この考えにもとづき、西欧音楽の伝統に抗し、人の言葉を生かし言葉に音楽をあわせ、ロシア的なメロディと革新的な和声を使った独創的なオペラとなった。
 しかし、1870年、サンクト・ペテルブルグのマリインスキー劇場は上演を拒否してしまった。その後、ムスルグスキーの改訂による3つの場が、1873年にサンクト・ペテルブルグの慈善演奏会で初演された。
 ムソルグスキーの死後、リムスキー・コルサコフが改訂を行い、パリ・オペラ座など世界各地で公演を行うなど、20世紀を代表する名歌手、シャリャーピンの得意の演目となった。


[あらすじ]
 16世紀末、イワン雷帝なき後のロシアの帝位についたのは、重臣ボリス・ゴドノフだった。しかし、ボリスの皇座には、血に塗られた秘密が隠されていた。イワン雷帝の子、ドミトリー皇太子を暗殺していたのである。ボリスは、権力保持の欲望と良心の呵責にさいなまれる。
 一方、ロシア史の編纂に携わる老修道僧ピーメンに仕えるグリゴリーは、ドミトリーの復讐を決意する。彼は、自らをドミトリー皇太子と名乗って、リトアニアの国境近くへと向かう。
 やがて、偽ドミトリー皇太子は、ポーランドの支持を得て叛乱軍を組織しモスクワへと進軍してくる。ボリスの苦悩は、クレムリンを錯乱と狂気にかりたてていくのだった…

[スタジオ/製作年] 


[スタッフ]
原作:アレクサンドル・プーシキン
   ニコライ・カラムジン
作曲:モデスト・ムソルグスキー
監督:M・アンジャパリゼ

[キャスト]
アレクサンドル・ピロゴフ
マキシム・ミハイロフ
ゲオルギー・ネレップ
E・M・ヴェルビツカヤ
指揮:ワシリー・ネボルシン
ボリショイ歌劇場管弦楽団・合唱団

[ジャンル] 長編オペラ映画
[サイズ] 35mm / カラー
[上映時間]
1時間50分

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パンフレットソヴェート映画史−七つの時代

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