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火を噴く惑星
ПЛАНЕТА БУРЬ
The Planet of Storms
配給:ロシア映画社

[かいせつ]
 SF映画ファンの間では、カルト的人気を誇る、ソビエトで初めて金星を舞台に描いた作品である。
 1961年の作品でありながら、SF的なアイディアの充実した見せ場の多さには驚くべきものがあり、宇宙冒険SFの王道を行く作品とさえ言える。
 それは例えば、かつて高度な文明を持つ異星人が金星にも地球にも訪れていたかもしれないとする宇宙人播種説が、この映画のひとつのアイディアになっていることがあげられよう。
 また、蛇のような触手を使い獲物を捕まえる肉食植物。ブロントサウルスやプテラノドンなどの巨大な恐竜。沼周辺に棲息し集団で襲いかかってくる二足歩行のワニ型爬虫類。などなど、サービス精神たっぷりのモンスターたちが登場する。
 そして何よりSFファンを唸らせるのは、シリウスやヴェガの有人宇宙探査船、水陸両用車など、メカニックの造型であろう。極めつけは、二足歩行の惑星探査補助ロボット"ジョン"で、溶岩流にも耐える強固なボディにウィンチなどの仕掛けを持つが、敬語でしか命令を受け付けない。しかも、叛乱を起こし、自分の身を守るために人間を犠牲にしようとし、内蔵の音楽再生装置からはビッグバンドの演奏が鳴りだす。これは、後年の「2001年宇宙の旅」のコンピューターHALを彷彿とさせるものがある。
 なお、本作を含むソビエト製のSF映画のアメリカでの配給権を買ったロジャー・コーマンが、追加撮影分を加えて再編集し直し、二度にわたって別の映画としてテレビ放送用に改作したことも、この映画を有名にした要因となっている。
 それは、まず1965年に、カーティス・ハリントンが、"ジョン・セバスチャン"の変名で監督し、追加撮影にバジル・ラスボーンが出演して、"Voyage to the Prehistoric Planet"として改作された。ついで1968年には、「金星怪獣の襲撃」("Voyage to the Planet of the Prehistoric Women")として再改作された。この時は、ピーター・ボグダノヴィッチが"デレク・トーマス"と名乗って監督。追加分にはマミー・ヴァン・ドーレンが出演している。
 監督のパーヴェル・クルシャンツェフは1910年生れで、レニングラード写真映画技術学校を卒業後、1931年に映画界入りしている。科学普及映画の監督、脚本家、カメラマンとして「隕石」(1947年)、「宇宙」(1951年)、「星への道」(1957年)、「月」(1965年)、「火星」(1968年)、などの宇宙物ドキュメンタリーを撮っているほか、児童のための科学の本を書いている。

[あらすじ]
 国際協力を受け金星探査に向かった、ソビエトの有人宇宙船、シリウス、ヴェガ、カペラは目標に近づいていた。だが、カペラは隕石の衝突を受けて爆発し、消滅してしまう。
金星の軌道上に宇宙船1艇を残し、2艇で金星に着陸し探査するはずの計画が狂ってしまう。地球からは、後発のアルクトゥールを1週間後に発進させると言うが、金星に着くまでに4ヶ月かかる。
 ヴェルシーニン隊長はヴェガを軌道に残して、金星探査に向かうことにする。まず、ヴェガの着陸船でシチェルバ、ケルンそしてロボットのジョンが先に降りて、シリウスの着陸地点を指示し、シリウスは後から降りて、隊長、ボブロフ、アリョ−シャはシチェルバたちと合流することにしたのである。また、唯一の女性クルーのマーシャは、軌道上のヴェガに残り、調査データの解読に当るほか、燃料の確保や地球との連絡を行う。
 しかし、先に金星に降りたシチェルバたちが、着陸地点を指示をしたものの、シリウスは目標をはるかに離れた地点に不時着してしまう。シチェルバたちをシリウスに乗せなければ、地球への帰還は危うい。シリウスのクルーたちは、ホバークラフトでシチェルバたちの救助に向う。
 その前途は多難だった。翼手竜の攻撃などに会って思うように進めない。一方、シリウスを探す、シチェルバとケルンは、ロボットの助けを借りて徒歩で進む。だが、宇宙服が砕けて金星のウィルスに感染してしまう。ロボットが受信した、隊長からの無線による指示で命を取り留めることができた。
 隊長たちは、三角形の変わった石を海底で拾い、知的生命の存在を確信しはじめていた。シチェルバたちは、火山の噴火で行く手を阻まれてしまった…

[スタジオ/製作年] レニングラード科学普及映画スタジオ・1961年製作
              
Leningrad Popular-Science Film Studio

[スタッフ]
原作:アレクサンドル・カザンツェフ
    Aleksandr Kazantsev
脚本:アレクサンドル・カザンツェフ
    パーヴェル・クルシャンツェフ
監督:パーヴェル・クルシャンツェフ
    Pavel Klushantsev
撮影:アルカージー・クリモフ
    Arkadii Klimov
美術:M・ツィバーソフ
    M. Tsybasov
   V・アレクサンドロフ
    V. Aleksandrov
音楽:I・アドモ二
    I. Admoni
   A・チェルノフ
    A. Chernov

[キャスト]
ヴェルシーニン:ウラジーミル・エメリヤノフ
Vershinin     Vladimir Emelyanov
ロマン・ボブロフ:ゲオルギー・ジジョーノフ
Roman Bobrov    Georgii Zhzhenov
アリョーシャ:ゲンナジー・ヴェルノフ
Alesha     Gennadii Vernov
シチェルバ:ユーリー・サランツェフ
Scherba    Yurii Sarantsev
マーシャ:キューナ・イグナトヴァ
Masha    Kyuna Ignatova
アラン・ケルン:G・テイフ
Allan Kern    G. Teikh

[ジャンル] 長編劇映画
[サイズ] 35mm / スタンダード /カラー
[上映時間] 1時間23分
[日本公開年・配給] 1989/6/27・マウントライトコーポレーション

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