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「クロイツェル・ソナタ」パンフレット(1989年11月11日発行)より転載
■イリーナ・セレズニョーワ
lRINA SELEZNYOVA
11
 1961年生まれの28歳、今年、所属するレニン
グラード・マールイ劇場の来日公演のため東
京滞在中に、誕生日を迎えた。表情豊かな大
きな瞳、ダイエットにも注意を怠らないと言
う美しいスタイルで、日本公演では、マール
イ劇場の代表作、戦争をはさんでロシアの農
民たちが味わった苦渋にみちた日々を赤裸々
に描いた壮大なドラマ「兄弟姉妹」に出演した
ほか、華やかなオリンピックの祭典に湧くモ
スクワの中心地にほど遠からぬ廃屋に隔離さ
れた街の娼婦たちの悲哀を描く「夜明けの星
たち」に主演している。彼女が演じた高級娼
婦ローラに漂う幻影のようなエロティシズム
の世界は、かえって現代社会の病巣にあえぐ
女たちの叫びにも似た気持を浮かびあがらせ
て、特に印象的であった。
 両親はともにエンジニアだったが、イリー
ナは子供の頃から女優に憧れ、レニングラー
ド演劇・音楽・映画大学に学ぶ。卒業後、演
劇の名門、レニングラード・ボリショイ・ドラ
マ劇場に入り、86年、TVで放映された同劇場
の記念番組のミュージカル・ドラマに出演中
に、ミハイル・シヴェイツェル監督の眼にとま
って「クロイツェル・ソナタ」(87)のヒロイ
ンに抜擢され、これが映画デビュー作となっ
た。
"「クロイツェル・ソナタ」の撮影には7ヶ月
かかりました。その間、モスフィルムのホテ
ルに泊り、二人の出会いから終局まで、順を
追って撮りましたので、すっかりこの生活に
もなじみ、クランク・アップ後も、しばらく
放心状態でした。でも大変勉強になりました"
と、彼女は映画初出演の感激を語っている。
「クロイツェル・ソナタ」の後、映画出演は
すでに8本(TV映画も含め)を数え、人気の
ほどが知れるが、舞台俳優としても、若い演
出家レフ・ドージンが率いるマールイ・ドラ
マ劇場に移籍、「夜明けの星たち」他の海外公
演に参加してめざましい活躍をしている。夫
君のレオニード・マクシムはフォークロア・
アンサンブルの指揮者、やはり演奏公演に多
忙な毎日で、"すれちがい"夫婦だそうである。
●1989年9月13日、東京・高田馬場で(写真下)



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