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レニングラード攻防戦
БЛОКАДА

[かいせつ]
 全ソビエトが国の総力を挙げて製作した映画史上未層有の70ミリ戦争一大巨篇である。 一九四一年から四五年にかけてのソビエト祖国戦争。その雄壮苛烈な斗いを、想像を絶するスケールで描き尽くすこの大作は、タイトルが示す通り、戦史に名高いレニングラード攻防九〇〇日を再現、その驚異的全貌を世界の人々に伝える話題の戦争ドラマ。
 第二次世界大戦が始まってから七九日目、一九四一年九月八日午後、ヒトラーを総統に仰ぐドイツ・ファシストの飛行機四〇機が、レニングラードを攻略、この市を完全に包囲。こゝに歴史上かつて見られない激烈な防衛戦が火ぶたを切る。映画は、全世界を支配しようと企てる狂気の総統ヒトラーの命令で、ファシズムの嵐が遂にソビエト連邦ヘ波及、レニングラード占領に踏み切るところから展開。その狂える暴挙と攻撃に敢然と対決して、愛する祖国とその土地や街を守ろうとする赤軍と市民たちの決死的抗戦を感動的な悲壮ダイナミズムと鋭いリアリズムで大スクリーンに叩きつける。
 レニングラード。それは世界有数の美しい町―。その北部にあるピスカレフスコエ墓地には、いまなお祖回戦争に命を捧げた多くの人々が永遠の眠りについている。この市民たちの不屈な魂。それは今、この巨大な戦争映画に生き生きと甦り、血と汗と勇気と愛の壮烈な人間ドラマを形造っている。

[あらすじ]
■第一篇
 全世界を戦争の暗雲が覆いはじめた一九四〇年――。狂気の総統ヒトラーが率いるドイツ・ファシズムの嵐は、ヨーロッパからアジア、アフリカヘと波及し、遂にその攻撃目標の照準をソ運に向けた。ソ連を倒さなければ世界支配は果たせないと考えるヒトラーの狂えるプラン。一方、モスクワではすでにファシズムとの戦争は避けられないという覚悟が、スターリンはじめ多くの人々の間に生まれていた。
 そのモスクワでの或る軍部会議の席上、歴戦の勇士ズビャギンツェフ少佐は、日前に迫った戦争危機に対処する方法として、赤軍の近代化を一刻も早く行い、現代戦に備えるべきと主張、スターリンをひどく感服させた。しかしながらこのズビャギンツェフも、上官カラリョフ大佐も、そしてその実弟の労働者イワン・カラリョフとその美しい娘ベーラも、またベーラの許婚者アナトリーも、この戦争がいかに困難な試練になるか、それを的確に予測することはできなかった。
 ″ロシアの聖地レニングラードを攻めよ″と叫ぶヒトラーの命令を受けたダンビッツ少佐の軍隊がソビエトの国境めざして突如、崩れ込んだ時、スターリンと党の幹部は、あまりの急な事態に内心、大きな衝撃を受けた。かくて平和協定を一方的に破り、ヒトラーは、その電撃戦の皮切りに、レニングラードを選んだが、ソビエト国民は、祖国の防衛に立ち上り、動員命令が下らぬうちから、何千何万という義勇志願の市民たちが、大挙しレルガ戦線など各地の抗戦陣地へと向った。
 一九四一年六月の夏休みに、ベーラとアナトリーは田合に行っていたが、その帰途の汽車が爆撃を受け、同乗していた勇敢チェキスト(革命非常委員会勤務)のクラフツォフと共に、ファシスト軍の捕虜となった。ベーラは野蛮なドイツの兵隊に輪姦され、アナトリーは、クラフツォフの秘密命令を携えて逃走、巧みにドイツ軍の間を縫って、ようやくレニングラードに辿り着いた。
 戦闘はいよいよ苛烈の度合を加えた。レニングラード共産党員の軍事本部になっているスモーリヌイでは、この地に襲いかかる危険性を予知し、急拠大規模な義勇志願部隊を編成した。イワン・カラリョフは、名声を誇るキーロフエ場の従業員で組織した師団のコミッサールに任命され、年老いて兵役義務のなくなっていた老建築家であり愛国者ワリーツォもカラリョフの力添えで、念願の戦線に赴くことができた。カラリョフはベーラの父、ワリーツォはアナトリーの父。今だ帰らぬべ―ラの消息を案じるカラリョフの気持ちをワリーツォは痛いほど胸に感じるのだった。
 激戦地ルガー。ズビャギンツェフが指導する精鋭工兵隊、そしてカラリョフたちの義勇部隊の双方が協力、ファシスト軍の大量砲撃に挑んで抗戦し、歩兵部隊も敵戦車群を撃退、後方のレニングラード市が新たな戦力を集める時間を稼ぎ、やがて来る決戦のときに備えるために全力を傾注した。

[スタジオ/製作年] レンフィルム・1974年製作

[スタッフ]
製作:レンフィルム
監督:ミハイル・エルショフ
脚 本:アレクサンドル・チャコフスキー
     アルノルド・ビートル
撮 影:アナトリー・ナザーロフ
音 楽:ベニアミン・バスネル

[キャスト]
ユーリー・サローミン
エフゲニー・レベヂェフ
イリーナ・アクーロワ
ウラジスラフ・ストルジェリチク
アレクサンドル・ラージン

[ジャンル] 長編劇映画
[サイズ] 70mm (35mm / シネマスコープ) / カラー
[上映時間] 3時間5分
[日本公開年・配給] 1975/6/7 ・東映洋画
[VIDEO・DVDなど] 
DVD=IVCF-51 アイ・ヴィー・シー

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