ミステリアスに甦る文豪ツルゲーネフ最高のロマン
 舞台は19世紀初頭、ロシアの首都モスクワ。美しい森に囲まれた貴族の館に、未亡人が、従者たちに囲まれて暮していた。ある日、この館に新しい召使がやってきた。大男のゲラーシムである。彼は、生まれつき耳と口が不自由だった…
 映画は、ゴシック調とも言える重厚な映像とミステリアスな語り口で、ロシアの文豪ツルゲーネフの文学世界を鮮やかに展開して、観るものをひき込んでいく。
 圧倒的ともいえる演出で他の追従を許すことのなかった、旧ソビエト時代の文芸映画作品の数々。その伝統を引き継ぎながら、颯爽たる新しい時代感覚でロシア映画に活力を与える監督のユーリー・グルィモフは、31歳の新鋭。この作品が、長編劇映画デビュー作となったが、ロシアのCFの世界では、国内外の数十にものぼる受賞歴を誇り、いわばカリスマ的存在として知られている。
そのなさしい
 館の洗濯女のタチヤーナにひとめ惚れしたゲラーシムは、彼女との結婚を願い出ようとする。 だが、ゲラーシムに情欲を抱く女主人は、タチヤーナを飲んだくれの靴屋に嫁がせるように命令する。
 失意の中で、ゲラーシムは川の浅瀬で衰弱しきった子犬を見つけて連れ帰った。彼は、その言葉にならぬ言葉で「ムムー」と名付けて、まるで我が子のように世話をした。その甲斐あってムムーは元気になり、ゲラーシムのかけがえのない友となった。仕事の時、食事の時、眠る時、いつも彼とムムーは一緒だった。いつしか、ゲラーシムにも笑顔が戻った。それは、無垢の魂を持つもの同志のささやかではかない幸福であったかもしれない。
 だが、女主人は、ゲラーシムとムムーに新たな命令を下そうとしていた…

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