[かいせつ] アレクサンドル・ソクーロフ監督は1951年、イルクーツク生まれ。ゴーリキー市のテレビ局で演出助手として働いた後、国立映画大学監督科に学び、故タルコフスキー監督の薦めでレンフィルムに入った。卒業制作として撮った「孤独な声」をはじめ劇映画、 ドキュメンタリーすべてがオクラ入りしていたが、ペレストロイカ後に公開が進み、その前衛的な創作スタイルが世界の注目を集めるところとなった。
この作品は、無名の主婦に始まり、ヒットラー、シャリャーピン、タルコフスキーなどさまざまな死者へのオマージュを映像化した"エレジー"シリーズの一本で、自国の政治家たち、中でも現存の政治家エリツィンに迫ったドキュメンタリー。ちなみにソクーロフは1991年にもエリツィンとのインタビューを中心にしたビデオ作品「イントネーションの一例」を発表している。 |
[あらすじ]
エリツィンを追うカメラ。少年の頃の写真……やがて、歴代の様々なソビエトの政治家たちのポートレートが現われる。
トロツキー、レーニン、スターリン、ブレジネフ、グロムイコ、アンドロポフ、シュワルナゼ、チェルネンコ、ゴルバチョフ……しゃがれた声で政治家の名前を告げるのはソクーロフ自身。そして再び、カメラは室内でテレビを見つめているエリツィンの姿を捉える。画面に映っているのはゴルバチョフ。ただ無言で一人じっとしているエリツィン、時折、頭を抱える彼の姿をカメラは延々と追い続けてゆく…… |
|
[スタジオ/製作年] レニングラード記録映画スタジオ・1989年製作 |
|
[スタッフ] 脚本・監督:アレクサンドル・ソクーロフ
Written and Directed by:Aleksandr Sokurov
撮影:アレクサンドル・ブーロフ
Cinematography:Aleksandr Burov
録音:ウラジーミル・ペルソフ
Sound Enginieer:Vladimir persov
編集:レーダ・セミョーノワ
Editor:Leda Semyonova |
|
[ジャンル] 中編記録映画
[サイズ] 35mm / カラー / スタンダード
[上映時間] 42分
[日本公開年] 1992 レンフィルム祭にて上映
|