●ソビニト映画にヌーベルバーグをもた らした俊英アンドレイ・タルコフスキー 監督が、遂にSFに挑戦、宇宙戦争下の 戦士の<人間の内面>にまで突入する! 監督アンドレイ・タルコフスキーは、1932年 生まれ。その処女作品はモスクワの映画大学 の卒業制作の小品『ローラーとバイオリン』(ニ ューヨーク学生映画コンクール第1位)で、長 篇第1作は『僕の村は戦場だった』(62年ベニ ス映画祭グランプリ)、第2作は『アンドレイ・ ルブリョフ』(67年カンヌ映画祭・審査員特別 賞)、第3作がこの『惑星ソラリス』(72年カン ヌ映画祭で受賞)と、国際映画祭での連続受賞 で、今や世界的な映画作家である。昨75年に 新作品の『鏡』を撮りあげて、目下、再度の SF映画の製作(ソ連のストルガツキーのSF 小説の映画化)を検討中である。 アメリカのアーサー・クラーク原作の『2001 年宇宙の旅』と同様に、この『惑星ソラリス』が 訴えるものも、未来というより地球とは次元 の異る未知の世界に入りこんでしまった人間 の悲劇であり、私たちの心を捉えるものは映 画が語りかける神秘な愛の<哲学>である。 |
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