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宇宙飛行
КОСМИЧЕСКИЙ РЕЙС

[かいせつ]
 1950年ジョージ・パル製作の「月世界征服」は、月旅行をドキュメンタリー・タッチで描いた世界初のカラーSF映画として歴史に記憶されているが、この「宇宙飛行」はそれをさかのぼること15年前に作られている。
 月世界旅行をモチーフとする映画は、誕生まもない1902年、ジョルジュ・メリエスによって、今日、SF映画の始祖とよばれる「月世界旅行」がつくられたのを初めとして、数多く製作されてきた。なかでも1929年製作のフリッツ・ラング監督の「月世界の女」は、無声映画ながら、精緻な科学的考証に基づき画期的な「空想科学映画」としてその後のSF映画に多大な影響を与えた。また、ロケットの発射の秒読みに使われるカウントダウンを発明したことでも有名となった。
 この映画の顧問、コンスタンチン・ツィオルコフスキー(1804〜1935)は、在野の科学者ながら、宇宙飛行のためのロケット技術の原理をほぼ完全に構想し、「宇宙飛行の父」と称される天才的研究者。自らの理論にもとずく宇宙旅行に関する短編小説的なエッセイなども書き、この映画のアイデアのひとつともなっている。
 ツィオルコフスキー理論を形象化した宇宙飛行のためのさまざまなメカニックは、当時の科学が想定した最先端技術そのもので、SF映画史上に特筆すべき作品といっても過言ではないであろう。
 同時に、宇宙船C・C・C・P 1号にはイォシフ・スターリンの名が記され、C・C・C・P 2号には当時の国防人民委員クリメント・ヴォロシーロフと記されるなど、政治的な背景を匂わせるものもあって興味深いものがある。

[あらすじ]
 1946年、ツィオルコフスキー記念ソ連邦惑星間飛行研究所では、天体物理学者セドゥイフ博士が最初の月旅行を計画していた。
 一方、研究所のカーリン教授は有人飛行にはまだ反対で動物実験による安全性の確認作業を行い、博士と同行予定の大学院生ヴィクトルをまきこんで月旅行を阻止しようとしていた。
 カーリン教授の打ち上げたロケット128号の行方がわからない中、セドゥイフ博士とカーリン教授の助手マリーナ、そしてかろうじてまぎれ込んだヴィクトルの弟で若き発明家アンドリューシャの3人を乗せたロケットは宇宙へ出発する。
 博士のロケットは月の裏側に着陸したうえ、ほどなく酸素維持装置に異常が発生するが、3人は何とか地球に信号を送り、ロケット128号の乗組員の猫を回収し、月の大気を集め地球へ帰還する。

[スタジオ/製作年] モスフィルム・1935年製作

[スタッフ]
監督:ヴァシリー・ジュラヴリョフ
脚本:アレクサンドル・フィリポフ
撮影:アレクサンドル・ガリペリン
音楽:V・クルチーニン
録音:A・ザパデンスキー
美術:A・ウトキン
    M・チウモフ
    Yu・シヴェルツ
顧問:コンスタンチン・ツィオルコフスキー

[キャスト]
パーヴェル・セドゥイフ博士:セルゲイ・コマロフ
カーリン教授:ヴァシリー・コヴリギン
ヴィクトル・オルロフ:ニコライ・フェオクチストフ
アンドリューシャ・オルロフ:V・ガポネンコ
マリーナ:K・モスカレンコ

[ジャンル] 長編劇映画
[サイズ] 35mm / スタンダード / モノクロ
[上映時間] 1時間10分

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