[かいせつ]
1985年デリー国際映画祭グランプリ
ロシアの国民演劇の創始者と仰がれている劇作家アレクサンドル・オストロフスキーの戯曲「持参金のない娘」の映画化。
「ふたりの駅」「運命の皮肉」などの大ヒット作で知られるエリダル・リャザーノフ監督の作品。本国では雑誌"スクリーン"の読者による投票で1984年度の最優秀作品賞、主演男優賞、撮影賞、音楽賞を受賞し、前作「ふたりの駅」に続きその年の観客動員数第1位を記録している。
薄幸な美しい娘ラリーサに扮するのはこの映画がデビュー作のラリーサ・グゼーエワ。ラリーサの心を弄ぶダンディーなプレイボーイ役をニキータ・ミハルコフが演じ、「ロマノフ王朝の最期」でラスプーチン役のアレクセイ・ペトレンコ、「カラマーゾフの兄弟」の末弟アリョーシャ役で人気を得たアンドレイ・ミャーフコフ、「ジャズメン」のアレクサンドル・パンクラートフ=チョールヌイらが脇を固め、リャザーノフ監督の作品には珍しいシリアスな作品を華麗に彩っている。 |
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[あらすじ]
1870年頃のヴォルガ河畔のブリャヒモフ市。夫なきあと2人の娘を持参金なしで嫁がせたオグダーロワ夫人は、3番目の娘ラリーサを何とかして結婚させたいと願っていた。そしてラリーサを目あてに金持ちの事業蒙クヌーロフ、商人でラリーサとは幼ななじみのヴォジェワートフ、地主貴族で船主でもあるダンディーなパラートフ、貧しい官吏カランデイシェフらがオグダーロワ家に出入りしていた。ラリーサは貴公子然としたパラートフに夢中である。ラリーサを乗せたパラートフの持船"つばめ号"がヴォルガの河面を走り、幸せな時が過ぎる。だがある日、パラートフは別れも告げず、姿を消してしまう…… |
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[スタジオ/製作年] モスフィルム・1984年製作 |
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[スタッフ]
原作:A・N・オストロフスキー「持参金のない娘」
脚本・監督:エリダル・リャザーノフ
撮影:ワジーム・アリーソフ
美術:アレタサンドル・ポリーソフ
音楽:アンドレイ・ぺトロフ |
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[キャスト]
オグダーロワ:アリーサ・フレインドリフ
ラリーサ:ラリーサ・グゼーエワ
パラートフ:ニキータ・ミハルコフ
カランディシェフ:アンドレイ・ミャーフコフ
クヌーロフ:アレクセイ・ぺトレンコ |
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[ジャンル] 長編劇映画
[サイズ] 35mm / スタンダード / カラー
[上映時間] 2時間25分
[日本公開年・配給] 1986/3/10(ソビエト映画新作フェア'86)・日本海
1988/9/3・松竹富士
[VIDEO・DVDなど] DVD=ロシア映画DVDコレクション「持参金のない娘」RCCF-1042 IVC・2007/12/21発売 |