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「グリゴーリー・チュフライの世界」(1990年5月25日発行)より転載
<あらすじ>
 独ソ戦のさなかの1943年秋。村のコルホー
ズでは女たちが野良仕事の手を休め、郵便配
達人のグリシカが運んで来る戦地からの便リ
を待っている。この日、夫が戦死した農婦マ
トリョーナに、長男のステパンが行方不明と
言う知らせがあった。
 そして、ステパンの許嫁ニーナと次男の
ミーチャがマトリョーナを案ずる日々に、重
ねて届いたのがミーチャの召集令状。出征す
るミーチャを見送った母は道すがら、なぜか
不安に駆られる。その帰途、空襲。ミーチャ
たち新兵が集結した駅も爆撃される。腫を返
し、雪の広野を駅までひたすら橇を走らせた
母は、自ら、傷ついた息子を救い出し、わが
家へ連れ帰って屋根裏に匿う。
 母はミーチャの傷が癒えたら届け出るつも
りだった。が、息子を気づかうあまり、その
機会を失ってしまう。17歳のミーチャにして
も不安と恐怖で出頭する勇気がない。やがて
もたらされるミーチャの戦死公報。もはや誰
からも追われることはなくなったが、親子の
人目を忍ぶ緊張の生活が始まる。
 だが、恋人の死を信ぜず一途にその帰りを
待ちつづけたニーナが遂に別の男と結ばれて
ほどなく、負傷して捕虜になっていたステパ
ンが無事に生還するや、母と子の逃避生活は
いよいよ追い詰められた。九死に一生を得て
帰還したステパンが戦線を離脱した弟を許す
はずがない――悩み抜いた母は長男をわが
家から追い出してしまう。ステバンは応召で断
念していた勉学の志を生かそうと町へ向かい、
その途中、ニーナとの再会をはたす。……こ
の日、待ちに待った勝利の時が訪れた。
 蘇った平和な日々、ステパンは伴侶を得て
新たな人生を踏み出したが、マトリョーナと
ミーチャに平穏は来ない。わが子いとおしさ
に息子を脱走兵にしてしまった煩悶に苦しめ
られた母は、やがて息子の腕の中で息絶え、
長い逃避生活に疲れはてたミーチャが一人と
り残された……。
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