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資格取得・就転職を目指す方のための総合専門校「ヒューマンアカデミー」 |
| 「グリゴーリー・チュフライの世界」(1990年5月25日発行)より転載 |
| <あらすじ> 見はるかす麦畑とそれを貫く―筋の道。母 が一人、そこに佇む。戦場に行ったまま帰ら ぬわが子アリョーシャをここで待つのが彼女 の日課となっていた。 アリョーシャは戦場で敵戦車を炎上させた 勲功により６日間の休暇を貰った。少年には 待ちに待った帰休。だが、往復の時間を考え ると母の許にいられるのは２日間だけである｡ アリョーシャの心は故郷へとはやるが、戦火 の道中はそうでなくても長い。まして優しい 性格の彼は、雑踏の駅で、迎えに来ているは ずの妻の姿を探じ求めて立ちつくす片足の傷 痍兵をそのまま黙っては見過ごせぬ。無事に ２人が再会したのを見届けて、その場を立ち 去るアリョーシャ。 持ち合わせていた缶詰で兵士を手なずけ、 なんとか軍用貨物列車にもぐり込むと、ア リョーシャは枯草の中に身をひそめる。が、 途中、なんとそこへ乗り込んできたのがお下 げ髪の少女。少女はシューラと名乗った。初 めはぎこちなかった若い二人がいつしか心を 溶けあわせていく。本当に束の間、アリョー シャに訪れた青春の輝き。ちぎれ雲、自樺の 木立……アリョーシャには全てがまぶしい。 アリョーシャは途中、戦友の妻宛に託され た品物を届けねばならない。彼がシューラと 連れ立って訪ねあてた先は戦災で跡かたもな く、やっと見つけ出したその妻は、夫が出征 中なのに別の男と暮らしている……。 列車を乗り継ぎ、シューラの面影を胸に夢 中でわが家へたどりついた時、アリョーシャ にはこのはてしなく続く麦畑で母としっかり 抱き合う瞬問しか残されていなかった。そし て再び戦場に向ったアリョーシャは二度と故 郷に帰らなかったのである。 |
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| 「グリゴーリー・チュフライの世界｣パンフレット(1990年発行)より転載 | <- 前へ 次へ -> |
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