ロシアの年の暮れから新年は、クリスマスと正月がごった煮にように繰り返される、慌しくも楽しい時です。
12月25日は、世界共通の「カトリックのクリスマス」。
12月31日は、夜通しの大パーティで、赤の広場の大時計が告げる午前0時の鐘の音と共にシャンパンで新年を祝います。
続く1月1日は、「マロース爺さん」(ロシア版のサンタクロース)が子供たちにプレゼントを配ってお祝いする日。これは、宗教が排除されたソビエトの時代に西洋のクリスマスと新年のお祝いとを一緒にさせたものですが、この習慣は今でも残っていて、ロシアの子供たちがプレゼントを貰うのは、日本のように12月25日ではなく元旦です。
1月7日は、ロシア正教のクリスマス。国民の祝日ともなっていて、伝統的なロシア人にとっては、こちらが本当のクリスマスで、年末から続く一連の行事の中で最高の盛り上がりを見せる時です。
そして、旧暦の元旦となる1月13日も伝統的なお祭りの日です。
弊社配給作品「こねこ」をご覧になっていて、「クリスマス・イブなのか大晦日なのか?」と、映画の中の時間の進行に戸惑いを覚えられた方もいらっしゃるかもしれません。実は、こんなロシアの年末・年始の風俗が写し取られていたのです。 |