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グルィモフ監督の日誌から
第1日目  
 撮影現場に自分で赴く
 嬉しかったこと − 自動車電話が車についていたので世間から隔離されずにすむという確信が得られたこと。
 残念だったこと − 私が現場に到着したのは他のスタッフが乗ったバスとほぼ同じ頃であった。私としてはスタッフが先着して私を待っていることを期待していたのだが、スタッフたちは私よりちょっと前に到着したばかりであった。
 私はまずいことをしてしまった。私はセットを作った美術監督グリゴリー・シローコフの腕前を皆の前で誉めるべきであったろうがそうしなかったのだ。私はスタッフ達が先着していなかったのですっかり気分を害しそっちの方に気が廻らなかったのだ。私は自分が現場に到着した時には、スタッフ達が全て準備を了えているというこれ迄のやり方でやりたいのだ。
 もう一度衣装監督アレクサンドル・オーシポフの作ったものを点検した。その中でロシア風のシルクハットに似た帽子がえらく気に入った。この帽子をかぶってニケ賞(ロシアのアカデミー賞の様なもの)の会場に行ってもよいと思わせるほど気に入った。
 初日は計画以上に仕事がはかどった。但しこれは初日だったからの成果であり今後もその調子で進むとは思えない。他の監督の場合、初日は計画より少ない量しか撮れないらしいが我組は計画を上回った。それは結構なことだ。小さいながらも余裕ができたのだから。
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