ロシア映画社>特別企画>サンクト・ペテルブルグを巡る映画紀行>文学に描かれたサンクト・ペテルブルグ

 物語の主人公アンナは、サンクトペテルブルグの政府高官カレーニンの妻です。「急ぐこともなく、休むこともなく」をモットーとする謹厳実直な夫にあきたらない彼女は、美貌の青年将校ウロンスキーを愛するようになります。やがて彼女は、夫を棄てウロンスキーと一緒に暮らすようになります。しかし、世間体よりも自分の感情を忠実に貫こうとしたアンナは、貴族社会から締め出されてしまいます。そして彼女は、仕事で留守がちのウロンスキーの愛情にも疑いを持つようになってしまいます。ウロンスキーもそうしたアンナに嫌気がさしてきます。それを悟ったアンナは、怒りと復讐から、発作的に列車に身をなげてしまいます。小説では、トルストイの分身とも言えるレービンとキティとの祝福された牧歌的な愛が、これと対照的に描かれます。
 トルストイがこの小説の題辞に掲げた言葉には、もともと過ちを犯しやすい人間には、他人を裁く権利などなく、それができるのは神のみである、という意味が込められています。人間の愛の様々なあり方が鋭い心理分析によって展開され、人生とは何か、信仰とは何か、という問題をも示しているこの作品を、発表当時の批評家たちは、貴族社会を描いた当時流行の姦通小説としか見ませんでした。しかし、ドストエフスキーは、『作家の日記』(1877)の中でこの作品の価値を認めて絶賛しました。この小説は、すぐれた思想性を持って、農奴解放の結果生まれたロシアの大きな社会変動を多面的に描いたものでもあるのです。
 このように『アンナ・カレーニナ』は、1860年代の首都サンクトペテルブルグのロシアの貴族の生活を余すところなく描く社会小説であり、アンナ・カレーニナというひとりの女性を通して、いつの時代もかわらぬ女性の恋愛心理を描いた心理小説でもあります。そして今日、トルストイが、4年以上の歳月を費やしたこの作品は、「戦争と平和」と並んで古今の小説の最高傑作ともいわれています。
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