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モスクワは涙を信じない
МОСКВА СЛЕЗАМ НЕ ВЕРИТ
Moscow Does Not Believe in Tears

[かいせつ]
1980年米アカデミー賞外国語映画賞
1982年芸術祭優秀賞

 ひたむきに生き、さまざまな恋に揺らぐ女たちの感情を、ある時は激しく、ある時はナイーブに、情感をたたえて描き出した傑作である。しかも酒落たタッチの中に、結婚・家庭・社会といった、女性が否応なく直面せざるを得ない切実な問題も、鋭く描き出している。
 80年、この映画がソビエト国内で公開されるや、公開5ヵ月にしてなんと6千9百万人の観客を動員、その年のソビエト映画のベストワン("スクリーン"誌)にも選ばれている。
 モスクワ芸術座演劇学校と国立映画大学監督科を卒業、俳優として既に名をしられていたウラジーミル・メニショフの監督作品。主演のヴェーラ・アレントワはプーシキン名称モスクワ劇場の中心メンバーだが、映画にはこの作品が初出演。メニショフ監督夫人である。また、カテリナの恋人ゴーシャを演じて印象深いアレクセイ・バターロフは、「戦争と貞操」(57)「小犬を連れた貴婦人」(60)などで日本でもおなじみの著名な俳優である。

[あらすじ]
 物語は1958年のモスクワからはじまる。女子労働者寮に住んでいるカテリーナ、リュドミーラ、アントニーナの3人は、職場こそ違うが、大の仲よし。カテリーナは努力型の才媛タイプだが、その年の専門学校の資格試験に失敗して落胆している。そんな彼女を来年こそは入れると言って慰めるアントニーナとリュドミーラ。リュドミーラは、何事にも明るく積極的なタイプ。「モスクワには、有名人や芸術家が沢山住んでいるわ。賭けるなら夢は大きく」とばかりに、ハイ・ソサエティの男を物色している。アントニーナは、典型的な良妻賢母のタイプ。彼女は建設現場で仕上工をしており、恋人のニコライも同じ職場で働いている。彼は控え目で誠実な人柄で、二人はやがて結ばれる。
 そして青春時代からほぼ20年の歳月が流れる。そこには女手一つで娘を育て、努力のはてに工場長にまでなり、いままた、新しい愛を手に入れようとしているカテリーナ、平穏な幸せの中にいるアントニーナ、破綻した結婚生活に傷つきながら絶望していないリュドミーラ、各々三様の人生模様があった。

[スタジオ/製作年] モスフイルム・1980年製作

[スタッフ]
脚本:ワレンチン・チェルヌィフ
監督:ウラジーミル・メニショフ
撮影:イーゴリ・スラヴネヴィチ
美術:サイド・メニャリシチコフ
音楽:セルゲイ・ニキーチン

[キャスト]
カテリーナ:ヴェーラ・アレントワ
リュドミーラ:イリーナ・ムラヴィヨワ
アントニーナ:ライサ・リャザノワ
ゴーシャ:アレクセイ・バターロフ

[ジャンル] 長編劇映画
[サイズ] 35mm / スタンダード / カラー
[上映時間] 2時間29分
[VIDEO・DVDなど] VIDEO=IVCB-7020 DVD=IVCF-36 アイ・ヴィー・シー

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