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[かいせつ]
 ロマンチックで幻想的な作風で知られる作家アレクサンドル・グリーン(1880−1932)の「灰色の自動車」をモチーフにした作品で、新人オレーグ・テプツォフの卒業制作。テプッォフ監督は79年、レニングラード高等音楽院卒業。モーツァルトを愛好し、高等監督・脚本コースを受講中に、まづ、「モーツァルトとサリエリ」のロック・オペラの映画化を夢見たと言い、その大胆な発想がミステリアスでファンタスチックなサスペンス映画、ソビエト映画には珍しい“ホラー映画”を生むことになった。
 この映画のスタッフはいずれも若い新鋭で、脚本のユーリー・アラボフはA・ソクーロフ作品の常運スタッフ。
 ロック・バンド「ポッフ・メカニック」を率いて、ロシア・ジャズ界の最先端にいる。主演のヴィクトル・アヴィーロフは、モスクワのミニシアターの一つ、前衛演劇で有名な“ユーゴ・ザーパドノエ・スタジオ”劇場の数々の実験劇の舞台に出演している有名な俳優である。

[あらすじ]
 1908年。帝政ロシアの首都ペテルブルグ。舞台の幕が下り、拍手は鳴りやまない。が、観客の熱狂も美術監督のプラトンには空しい。彼の気持はこの時、演劇を離れ、何か未知の新しい世界を求めていた。
 そんな折りに、プラトンは宝石商から陳列棚に飾る等身大のろう人形のマネキンの製作を依頼される。
 プラトンは若く美しかったが、貧しい家の娘で結核を病むアンナ・ベレツカヤをモデルにマネキン作りに取り組む。が、命が消えいらんとする少女と向かいあっていたプラトンの胸にいつしか、自らは芸術を通して神の競争者であるという幻想が生まれる。死をも超越した芸術を作り出しているのだと……。
 時は過ぎて、1914年。かつての華やぎも失せ、仕事の注文もなく、悶々とする日々。が、プラトンは久方ぶりに、実業家グリリオ氏から新居の装飾の注文を受けた。豪壮な邸宅に案内されたプラトンは、そこでグリリオ氏の妻マリヤを紹介される。謎めいた眼差の若き婦人こそ、自分がかつてモデルにしたあのアンナ・ベレツカヤではないか。
 やがてプラトンにも忍び寄る死の影……。

[スタジオ/製作年] レンフィルム・1988年製作

[スタッフ]
脚本:ユーリー・アラボフ
監督:オレーグ・テプツォフ
撮影:アナトーリー・ラプショフ
音楽:セルゲイ・クリョーヒン

[キャスト]
プラトン:ヴィクトル・アヴィーロフ
アンナ・マリア:アンナ・デミヤネンコ
グリリオ:ミハイル・カザコフ)

[ジャンル] 長編 劇映画
[サイズ] 35mm /スタンダード / カラー
[上映時間] 1時間47分
[日本公開年・配給] 1989/10/7 ・日本海

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