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「グリゴーリー・チュフライの世界」(1990年5月25日発行)より転載
から。あなたはブレジネフの時代に生きて、
ブレジネフを恥ずかしいとは思わない。一方、
私は、マリュートカの時代に生きなかったけ
れど、マリュートカを恥ずかしいと思うし、
痛ましいとおもいます。私がもっとしかるべ
く迫害されていれば、あなたの目には、より
恰好好くうつったでしよう。近頃は迫害され
た人たちが人気がありますから。私が逮捕さ
れるか、コルィマー(*シベリヤ北東部を北上
して北氷洋に注ぐ川。流域は流刑地として有
名)にでも流刑されていればよかったのです。
 人生における私の主義は、恐れないこと、
上手に冒険すること、しかし決して敵に身を
さらさないことです。自分を種に敵に勲章を
稼がせるなぞ、英雄行為ではなく、おろかな
ことです。私は「みんなと一緒なら死も恐る
るに足らず」という諺に心を動かされたこと
は一度もありません。この諺を考え出したの
は民衆ではなく、群集です。私は民衆を尊敬
しますが、群集は軽蔑します。「誓いの休
暇」が原因で私が党を除名されたとき、群集
は一斉に私を踏みつけにかかりました……。
――何ですって!公開が難航したとは聞い
ていましたが、党を除名されたとは
……
 そういうこともありました。映画を見ても
いない人々が、私が祖国の軍隊を侮辱しよう
としているに違いない、と信じていました。
実験スタジオが閉鎖されたときだってそうで
す。今頃“素晴らしい事業をだめにして、惜
しいことをした。”などと溜め息をついてい
る人たちも、あの当時は、私たちを嘲弄して
いたのです。私は人の値打ちを知っています
し、人を愛し、人に魅了されます。しかし、
私は群集も知っていますし、群集に気に入ら
れようと思ったことは一度もありません。そ
れぞれの世代には、歴史が与えた使命があり
ます。我々の世代に与えられた使命は、教室
から戦場に赴いて、祖国をファシズムから守
り、破壊された国を復興させて、スターリン
主義の偏見を自身の中で克服することでした。
我々はこの使命をはたしました。あなたがた
は、与えられた使命をはたすことができるで
しょうか?あなたがたの人格が形成された停
滞の時代を自身の中で克服することができま
すか?
(“スクリーン”1990年No.3より抄訳)
●後進の指導にあたるチュフライ監督(1978年)
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