ロシア映画社 > アーカイブス > パンフレット図書館 | ソヴェート映画史−七つの時代 | ||
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「わたしはジャズのユーモアが好きだ……。 われわれは音楽を話題にする時、"プレイ"と いう言葉を使うが、これはむしろ、テニスや フットボールなどのスポーツにふさわしい言 葉である。だが、ジャズこそまさしく"プレ イ"である。ジャズは楽譜と戯れ合う。それ ゆえにジャズは文字どおりの意味で娯楽なの である……」アメリカの指揮者で作曲家レナ ード・バーンステインのこの言葉からはジャ ズの本質が知られよう。この地球上の多数が 愛し、われわれもまた愛しているそのジャズ 音楽のである。 ジャズは生活を愛じむ。ジャズは生活をユ ーモアを持って見つめ、ユーモアをこめても の語る。だからと云って、それは重大なこと を伝えるさまたげにはならない。ジャズは暖 かく、生き生きした、明るい芸術である。わ たしたちはジャズのイントネーションが、こ の映画のスタイルや登場人物たちにも浸透す |
るようにと願っている。 物語の時は20年代、場所はオデッサとモス クワ、主人公はソ連邦最初のジャズバンドの 1つを結成した4人のミュージシャンである。 映画はかれらの冒険物語であるともちろん、 ジャズ音楽がふんだんに使用されている。 わたしたちはソビエトにおけるジャズ音楽 の形成についての記録映画を作るつもりはな かったが、云うまでもなく、主人公の運命は 当時の著名なジャズ・ミュージシャンの伝記 をモチーフにしている。だが、ジャズについ ての史実を映画化することは非常に困難であ る。それはあまりにもロマンチックで、伝説 的でもある。わたしたちは、この映画でジャ ズがいかに人々を結びつけ、いかに人間らし さや善良さを育み、また困難な時にはいかに かれらを力づけ、まるで出口のないような状 況から救い出してくれたかを語りたかったの である。 |
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カレン・シャフナザーロフ監督(撮影スナップから) |
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