サンクト・ペテルブルグを巡る映画紀行>歴史と文化の都…>大改革の時代

 シュトラウスは両親に内緒で彼女を連れ出し、2人でどこか人里離れた所で暮らそうと考えました。駈落ちです。しかし、オリガは両親の言葉に逆らえませんでした。彼女なりに恋人への思慕と深い悔恨が渦まきました。オリガには、シュトラウスの懇願を受け入れるだけの勇気はなかったのです。
 そして、ロシアを去る日がやってきました。ロシア最後のタベ、シュトラウスは、ロシアの新進作曲家グリンカの新作オペラ「イワン・スサーニン」を指揮し、会場を埋めた聴衆を感動の渦に巻き込みました。嵐のような人びとの歓呼。
 休憩のとき、レイブロックが来客を告げました。もしや……というシュトラウスのかすかな期待は、しかし、無惨にもうち砕かれました。客はオリガならぬスミルニツカヤ夫人でした。彼女が来たのは、オリガがシュトラウスに、度々、書き送った愛の手紙のためでした。全部、返してほしとい、というのです。誇り高い貴族として、娘の体面にキズがつくのを恐れてからのことでした。そこには、若い2人の愛への配慮など少しもなありませんでした。シュトラウスは、きっぱりと返却を拒みました。オリガとの愛は終ったのでした。
 2人の愛の思い出となったワルツ「ペテルブルグの別れ」が夜のしじまに響きます。指揮をとるシュトラウスの脳裏にオリガとの美しい出会いの日々がよぎります。彼は一晩中,演奏し続けました。夏も終りの夜が白みかける頃、彼はロシアでの思い出に訣別しました。しかし、オリガヘの愛惜と別離はワルツ「ペテルプルグの別れ」に謳われ、オリガヘの愛は、幾編かの美しいメロディーとなって永遠に残ることになったのでした。
 シュトラウスの淡い青春の思い出は、深く心に刻まれ、彼はその後、度々、この地を訪れて演奏活動を続け、ワルツ王としての世界的名声と数々の不朽の名作を残すことになったのでした。
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