ロシア映画社>特別企画>サンクト・ペテルブルグを巡る映画紀行>文学に描かれたサンクト・ペテルブルグ

 この作品が発表されると、ゴンチャロフと同時代のロシアの批評家ニコライ・ドブロリューボフは、論文「オブローモフ気質とは何か」(1859)で、この作品の農奴制批判の意義を説き、19世紀前半のロシア文学に登場した"余計者"の主人公たちとオブローモフの血縁性を指摘しました。そして、活動的なシュトルツの存在意義を認めつつも、 ロシアにはまだシュトルツのような人間はおらず、未来はオリガによって暗示されると論じました。 この評論以来、"オブローモフ気質"という言葉は、ロシア人にとって"無為徒食"の代名詞となりました。ロシア語の"余計者"という表現は、ツルゲーネフの小説『余計者の日記』(1850)に始まります。"余計者"は、ロシア文学の中にしばしば現れる人間のタイプで、社会に適応できず、自分の才能や感性を生かすこともできずに退屈し、無為と怠惰におちいってしまいます。ゴンチャロフ自身は、オブローモフの性格の中にはロシア人の普遍的な特質の一面がある、と述べています。しかし、オブローモフ的人間は、ロシアにかぎらず、シェークスピアのハムレット、ゲーテのウェルテル、バイロンのチャイルド・ハロルド、セルバンテスのドン・キホーテ、太宰治の描く登場人物などなど、時代や社会を越えた全人類的に存在するとも言えます。この小説の永遠の価値は、このようなところにあるといえるのではないでしょうか。
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